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2018年10月2日
■展示パネル印刷 パネルDo! 印刷雑学 紙・用紙の起源
先日は印刷の起源についてお話ししました、そして今日は紙・用紙の起源について書きたいと思います。紙(paper)の語源として知られている、パピルスはpaperという言葉の語源ではありますが、紙の起源ではありません。それでは紙の起源とは!
今見つかっている最古の紙は、中国甘粛省天水市の古墓で発見された、麻の紙が最古と言われています。紀元前189年から141年といわれ、中国の歴史書「後漢書」には、宮廷の用度品の長官、蔡倫が西暦105年に後漢の皇帝であった和帝に紙を献上したと記されていることから、蔡倫が紙の発明者(=紙祖)と言われていました。しかし、実際にはその二百数十年前には紙がつくられており、蔡倫は紙の製造法を確立した功労者であったと考えられています。蔡倫の時代の紙は、麻布、麻のぼろ、樹皮、漁網を材料にしたと記されており、これは現在の紙の製造法と根幹では変わりません。切り刻んだ材料(麻のぼろや樹皮)を洗い、灰汁で煮て繊維を取り出してから臼でひき、ふたたび水の中で繊維分散させ、枠に張った網(簀)で梳きます。網の上に薄く均一に残った繊維を、枠ごと乾燥させてはがし、紙としました。その後、紙の材料や製造法は改良を重ねられながら、絹の伝播(シルクロード)と同様に、西洋へと伝えられていったとされています。
中国で始まった紙の製法はヨーロッパへと伝わり、1690年にはアメリカにも伝わっていきました。この頃の製法は手漉きで作られており、原料には衣料などに使われていた、木綿クズなどが原料として使われていました。その後活版印刷の発明により、紙の需要は拡大し、様々な機械が作られるようになりました。抄紙(紙漉き)の連続的抄紙化は、18世紀末の長網抄紙機の発明から始まりました。19世紀に入って、ようやく木材を粉砕したパルプや木材を化学処理して作られるパルプが原料に用いられるようになり、抄紙機はより高度な改良が重ねられ、高品質な紙の大量生産が可能になっていきます
日本で紙がつくられるようになったのは仏教をはじめ大陸の文化や技術の交流が盛んになった5〜6世紀頃だと考えられています。中国や日本は、主な筆記具が筆と墨であったことから、紙に求められる性質が西洋の紙とは異なっていました。ペンと水性インキに適する厚さや表面のなめらかさ、にじみの少なさが求められた西洋と異なり、日本では9世紀初頭に確立したとされる流し梳きによる薄手の紙が、楮や雁皮などをおもな原料として製造されていました。
日本の和紙の製造は、原料をはじめその工程には紙質を良くするためのさまざまな工夫や改良が加えられてきましたが、工程の機械化はされず、近代に西洋から洋紙の製紙技術が導入されるまで、主に人の手によって行われていました。江戸時代に成熟期を迎えた和紙の生産は、洋紙の製紙技術が導入され機械化が進む明治時代を経て、大正時代には衰退し、現在は日本国内の和紙の生産量は紙全体の0.3%程度となっています。
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