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2018年9月26日
 

起源
■展示パネル印刷 パネルDo! 印刷雑学 印刷の起源それは印鑑!

  今日は歴史をさかのぼって、印刷の起源についてお話したいと思います。文献によると、人類初の印刷の誕生は、紀元前4,000年のバビロニアの瓦書(押圧印刷)が始まりというものです。6,000年前の日本では縄文時代の中期。世界では、中石器時代の終わりごろ。見つかった最古の瓦書は、紀元前3,100年前のシュメール人が作ったとされる粘土板の行政文章が記録された物だそうです。
  中国で約3000年前、紙がまだない頃に、紙の代わりに竹を使っていました。その竹に大切なお知らせを書き、2つに割ることで、その左右が一致すると本物であると判断する、割符と呼ばれるものが使われていました。割符は、本物と確認するという言う意味ではとても使いやすいものでしたが、文章の必要性が増すにつれ使い勝手が悪くなっていったようです。
  そして印刷のもとになる印鑑が使われるようになるのです。それはお知らせを伝える際に、ねんどで封をして、その上からはんこを押すというものでした。ねんどで封をした上から、開封されていない証としてはんこを押す、これがはんこ、いわゆる印鑑がうまれた起源であり、そのはんこを作る技術から、印刷というものが生まれていったのです。
  さらに紙が発明される頃になると、取引などの際に紙に印鑑を押すことが習慣化されていきました。ねんどでなく紙に押す必要性から、その頃の印鑑は石を削って作られていました。色をつけたくないところを削って、紙に転写をしていたのです、そうですいわゆる版画ですね。その技術が印刷を発展させる技術の元になったと言われています。
  そして7世紀頃になると、かつては石が使われていたのですが、石から扱いやすい木に写っていき木版印刷が発明されます。このことが飛躍的に印刷技術を発展させたと言われています。今で言うと、凸版印刷が近いものでしょう。日本で見つかった最古の印刷物は、法隆寺に残されている770年に作られたとされる「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」だとの説が有力です。まさに印鑑のような形をしています。
  人間は太古より、自分だけでない人間に何かを伝えるということが、生きる上で必要だったのではないかと思います。印刷というのは、今現在でも人に伝えるための手段であるというのは変わりません。何千年も前から、人間は伝えるということを営みとして行ってきました、私達印刷業界の人間はその大切な営みの手段として使われるということを大切にしていきたいと思っております。


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